取り組む子ども・若者の課題Issue

ちゅらゆいに訪れる
子ども・若者

  • 新規来所数

    100人/年

  • 不登校の生徒

    48人/年

  • 社会に出ていく

    10人/年

  • プロジェクトの数

    9人/年

  • 相談数

    260人/年

子ども・若者の課題

不登校から始まる若者問題

現在、義務教育の不登校児童・生徒の発生率は4%。また、日本財団の調査によると不登校予備軍は5人に1人との報告もあります。
これらの数字を逆にすると、96%の子どもたちが 1つの教育システムに依存しているのが日本の教育の特徴だということがみえてきます。
日本は30年前に不登校が社会問題化してから不登校の子どもたちを学校に戻す支援しかして来ませんでした。その結果、不登校は増え続けています。今、必要な取り組みは学校以外にも多様に学べる場を作ること、学校に通えなくなっても多様な学びの選択肢を子どもたちが持てることだと思うのです。

96%

1つの教育システムの中で学校生活ができる子ども

統一のシステムに
馴染めない子ども

4%

不登校とひきこもり問題

平成27年に実施された内閣府の調査によると15歳から39歳までのひきこもりの数は54.1万人です。更に平成30年の調査では40歳から59歳のひきこもりの数は61.3万人です。合わせて115.4万人の人たちがひきこもり状態にあります。平成22年の調査では69.6万人ですからひきこもり問題に対して政策を打ったにも関わらず総数は減っておらず高齢化したことがわかります。

  • 全人口のおよそ100人に1人
  • 40代以上の高齢層が半数以上
  • ひきこもりが長期化

ひきこもりは早期発見・
早期対応が必要

過去の厚生労働省の調査で、ひきこもり当事者の61.4%が小・中学校時に不登校として生きずらさのサインを出していたにも関わらず、適切に対処されないままひきこもりに移行したかも知れない可能性があることが分かっています。
ちゅらゆいの活動の中で実感するのは、小・中学生時にひきこもりとなっている子どもたちは回復が早い一方で、長期化し高齢化したひきこもりの青年は会うまでに時間がかかり、外出できるようになるで年単位の時間が必要となり、就職も含めた社会復帰までの道のりはとても遠くなります。

14歳中学2年生 Aくんの場合

  • ひきこもり

    3ヶ月

  • 居場所

    約1年

  • 学校

計約1.3

回復が早く、
社会復帰もすぐに可能

長期化したひきこもりの対応

  • 引きこもり

    約1年

  • 訪問

    約1年

  • 居場所
  • 訓練

    約5年

  • 社会

計約7

回復に時間がかかり、
社会復帰後の定着率も低い

ひきこもり体験談

「いじめをきっかけに
外が怖くなった」

あいこさん(31歳 女性)

あいこさん(31歳)は中学校でいじめに会います。頑張って登校しようとしたのですがメンタル面に不調をきたし家にひきこもるようになります。中学校はそのまま卒業し定時制高校に進学しましたが、メンタル面の不調が続いたため中退します。愛子さんが27歳時に愛子さんの母が家族会に参加たことがきっかけでコミュッと!(就労継続B型支援)での訓練をスタートしました。体調面が安定しないため休むことが多く、それでも愛子さんは働くことを目標に頑張って訓練していました。
ある日の深夜に愛子さんからLINEでメッセージが届きます。「今までありがとうございました。今夜、死ぬことにしました」と。急いで愛子さんにメッセージを返して深夜に会うことにしました。愛子さんは涙ながらにこれまでの辛い体験を話してくれました。手首や首筋を多数リストカットしていたため愛子さん、ご家族とも相談し入院治療によって体調を整えることになりました。その後、様々な体験をしながら愛子さんはちゅらゆいの居場所を卒業し念願だったカフェで就労しています。

子ども・若者たちと貧困

やんちゃな不登校、
おとなしい不登校

不登校でサインを出す子どもたちはの多くは高校に進学します。しかし小・中学校時に抱えている悩みが解決されていないため、中退するリスクが高いのが現状です。頑張って高校を卒業してもその後の社会参加に困難を抱えたままになります。
不登校は大きく2つに分類されます。「やんちゃな不登校(遊び・非行型)」と「おとなしい不登校(心因性型)」です。「やんちゃな不登校」たちは、働くことはできますがキャリアアップしにくい職業に就くことが多いです。その結果、青年期に課題が蓄積した状態で表出します。若年出産、児童虐待、メンタル不全、生活困窮など様々な課題が深刻化してから初めて相談機関につながることが多いです。
一方、「おとなしい不登校」は、高校へ進学後に中退リスクが高く、中退後はそのままひきこもり状態になることが多いです。
両方とも青年期になり生活困窮状態になるリスクが高いのが現状です。まだ課題が少なく浅い段階の子ども時代に関わりがスタートした場合と、青年期の課題が複合し深い段階で関わりがスタートするのでは、支援コスト(手間・時間・本人の負担など)はとても高くなります。

生活保護家庭は不登校率が
高い

不登校率の全国平均は4%です。100人中4人が不登校と言うことになります。一方、ある自治体の生活保護家庭の中学生の不登校率は25%です。生保家庭の中学生4人中1人が学校に通っていません。この子どもたちは昼間の高校に進学できないため定時制高校や通信制高校に進学します。そこでの中退率は昼の高校の中退率より高い実態があります。高校を中退した子どもたちはどうなるのでしょうか。高校中退者の43.8%はニートになります。残りの56.2%は就労しますがキャリアアップしにくい仕事に従事します。女の子の中には性産業に流れていく子どももいます。
子どもたちはたくさんの可能性を秘めていますが、その可能性を開くには大人の援助が必要です。大人からの応援が受けられず孤立状態の子どもたちは就労場面でも様々な困難を抱えることになります。

代表挨拶

代表理事

金城 隆一

子どもたちへの応援は
未来への投資

日本は今後人口が減少し少ない若者たちで社会を支える必要があります。今必要なことは困難な子どもたちへの対処療法としてのケアだけでは不十分です。自己責任として子どもの育ちを家庭だけの責任にせず、地域で子どもたちを育てていくことで、彼ら彼女らは将来、社会で活躍できる人材になります。
アメリカの社会実験で3歳から4歳時に週15時間ほどのスペシャルケアを受けた子どもたちは、高校進学率が高くなり、所得が向上しました。逆に補導歴や生活保護を受ける割合が減少しました。社会実験の効果として子どもたちに手厚い教育を行えば社会保障費は減少し納税率が上がったのです。その経済効果は15%〜17%と非常に高い経済効果が見られたそうです。
子どもたちを応援することは未来への投資です。ぜひ、子どもたちを社会全体で応援する文化を日本に作りましょう。

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